こんにちは。上尾市のお習字教室✏︎もじもじのかどいです。
先週から、教室では書き初めの練習が始まりました。半紙とはまた違う“画仙紙の大きさ”と“筆の動かし方”に、どの学年も少しだけ背筋が伸びる時期です。
書き初めの1日目は、毎年どの学年でも一度立ち止まって、「書き初めの確認ポイント」を見直しています。いきなり書き始める前に、準備や道具の扱い方を丁寧に押さえておくことで、後の作品の仕上がりが驚くほど変わるからです。
特に3年生は、今年が初めての書き初め。
「紙ってどっちが上なの?」「筆ってここまで墨をつけていいの?」と、小さな疑問がたくさん出てきます。そのひとつひとつを一緒に確認しながら進む時間は、とても大切な学びの場になっています。
今回は、教室で実際に伝えている
“書き初めの8つの確認ポイント”
を、順番に紹介していきます。
1. 道具と準備
■ 道具のおき場所
書き初めは、道具そのものが大きくなるため、どこに置くかを最初に確認します。筆・硯・紙・文鎮の位置が決まると、迷わず作業に入れるので、全員で同じ配置を確認してから始めています。
■ 紙(画仙紙)の上下・表うら
画仙紙には上下と表うらがあります。
ツルツルした面が表、そして 山上マークが印刷されている方が下。
初めて書く3年生は「ほんとだ、違う!」と触って確かめながら進めていました。
■ すわる場所・しせい
紙が大きいので、四つん這いになるか、座って書くかを自分の体の大きさと相談して決めます。紙の正面に座りやすい位置をつくってから、背中を軽く伸ばして準備完了です。
2. 書くための動きをそろえる
■ お手本の見方
書き初めのお手本は、下敷きの枠に合わせて線が引かれている場合があります。
まずはその線を確認し、「どの位置に文字を置くか」をつかむところから始めます。
全部を一気に真似するのではなく、最初は“位置”だけを意識して見てもらいます。
■ すみ・筆の使い方
太筆は、まず穂全体に一度しっかり墨を浸し、そのあと余分な墨を軽く落とすのがポイント。
紙に“ポタン”と垂れないように、筆先を上に向けて移動するのも良い方法です。
■ すい取り紙の使い方
画仙紙はにじみやすいため、
1文字、もしくは1画書いたら、吸い取り紙でそっと押さえます。
これだけで滲みがぐっと減り、文字の形がきれいに残ります。
3. 名前の書き方と、書き終えた後の大事なこと
■ 名前の書き方
作品が書けたら、最後に名前を書きます。
まず、自分の名前をどこに配置するのかを決めてから書き始めましょう。
位置を先に決めておくことで、文字の大きさも揃いやすくなります。
■ 作品を書きおえたら
最後にいちばん大事なのが、このステップです。
作品の下には新聞紙を敷いていますが、書き終わってすぐに勢いよく引き剥がすと、作品が破れてしまうことがあります。
特に文鎮の重みがかかった状態だと、画仙紙が引っ張られやすく、とても破れやすいのです。
そのため
「新聞をゆっくり離すこと」
を全員で確認します。
高学年は経験しているので、説明するとすぐに
「そうそう、それやると破れるよね」
「私も前に失敗した!」
と、うなずきながら教えてくれます。
子ども同士の実体験の声はとても説得力があり、
初めて書く子どもたちも「気をつけよう」と自然に思える瞬間です。
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書き初めは「準備」で半分決まる
書き初めは、作品そのものよりも、書く前の動き方をそろえる時間がとても大事です。
道具の置き方、紙の向き、姿勢、墨の扱い方。
どれも一つずつは小さなことですが、積み重なると子どもたちの“書きやすさ”が大きく変わります。
特に初めて挑戦する3年生にとっては、確認ポイントだけでも学びがたくさん。
慌てずに準備を整えることで、安心して作品づくりに集中できます。
書き初めは大きな紙に向き合う特別な時間。
その最初の一歩として、今年も丁寧に確認しながら進めています。

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埼玉県上尾市で「もじもじ」というお習字教室を運営しています。
「うちの子、もっときれいな字を書けたらいいのにな」
「子どもの時期に、習い事で自信をつけさせてあげたい」
――そんな親御さんの思いに寄り添いたい。これが、私がこの教室を始めた理由のひとつです。
実は私、中学校の教員として子どもに教えていた経験があります。
子どもたちの書写の授業に携わる中で、字を思うように書けるようになる楽しさや、学びを通じて得られる喜びをもっと深く多くの子どもに伝えたいと思うようになりました。
特別才能があるわけではない私が、社会人になってから本格的に書道を学び始め、2025年で教室は12年目を迎えます。
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